PRプランナー試験 一次、二次、三次試験対策ポイントまとめ(二児育児しながら一発合格しました)
2016年5月に第二子を出産、2017年4月に復職し、気がつけばもうすぐ第二子の長男も2歳です。復職してからは1年経ちました。早い。
1年間、産前の仕事の広報・ブランディング業務に戻らせていただき、無我夢中で走ってきました。
その中で、PR業務の知識の整理と社内認定資格取得のため、並行してPRプランナーを受験していました。
PRプランナー試験は、一次試験〜三次試験の3回受験で1セットとなっており、受験機会は年2回(前期が3月〜7月で3回受験、後期が8月〜1月で3回受験)です。
小1・1歳の二児を抱え、私は後期に受けたので夏休み前〜年度末にかけての長丁場。
しかも業務も昨年度下期はかなり多忙だったので、綱渡りしながらジャグリングするくらいのアクロバティックさでしたが、なんとか一発合格できたので、ざざっと対策をまとめました。
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PRプランナー試験の概要
PRプランナー試験は、冒頭に書いたとおり、一次〜三次の3回受験で1セットです。
一次、二次はPR関連の知識を問うマークシート方式、三次試験は実際にニュースリリースと広報・PR計画を作成するPCを用いた記述方式です。
合格基準は、以下の通り。
- 1次試験:正答率 70%以上
(全出題数に対して正答率70%以上) - 2次試験:正答率 65%以上
(全出題数に対して正答率65%以上、かつ各科目の正答率がいずれも50%以上) - 3次試験:正答率 60%以上
課題A・Bの総合評価が60%以上、かつ各課題の評価がいずれも50%以上
一見簡単そうに見えるでしょ?
意外とこれがそうでもないのです…
PRプランナー 一次試験対策
とにかく、公式テキストを読み込み、覚える。これにつきます。
PRプランナー試験には、公式テキストの他に副読本もいくつかありますが、一次・二次と受けた感覚では、出題内容の9割が公式テキストから出ている印象です。
(試験問題の中に、たまに、テキストで見てないよ!というのがありますが、これはおそらく副読本から出ているのだと思います。私は副読本は読みませんでした)
PR分野、特にブランディングやプロモーションはいろいろなアプローチがあるので、見解が分かれるところもありますが、PRプランナー試験では公式テキストの見解が全てです。
なので、とにかく公式テキストを読み込み、理解しましょう。高いけどその価値はあります。
ちなみに私は通しで3回読みました(多分少ないです、ギリギリでした…)
1回目は全体構成を理解し頭に入れるためにノートを取りながら、
2〜3回目は理解が浅い部分や補足的な知識をテキストに書き込んだり線を引きながら読みました。
(私個人は、ガバナンス、CSR、IRなど法令や歴史などの背景がある分野の知識が浅かったので、経営学的なところをネットで調べつつ知識を体系化していきました)
なお、出題の言い回しに若干くせがある印象なので、過去問題集に当たるのもやっておいたほうがよいです。
公式問題集も出ていますし、PRプランナー公式ページにも過去問がいくつか掲載されています。(以下公式ページです)
PRプランナー資格認定制度/検定試験 | 参考問題(1次試験)
一次試験の公式テキストはこちらです。広報・PR関連の知識の再確認にもオススメです。
PRプランナー資格認定制度/検定試験 | 公式テキスト/参考図書
PRプランナー 二次試験対策
二次試験も知識部分については一次と同じで、公式テキストの読み込みが基本です。
(一次試験と二次・三次試験はテキストが別ですのでご注意を!)
ただ、二次試験は、テキストを読み込めばよいだけではありません。
難関が2つあります。
- 各科目でまんべんなく点数獲得が必要なこと(各科目最低50%以上の正答率)
- 時事問題が出題されること
一次試験では、不得意分野があってもカバーが可能でしたが、二次試験では正解率50%を下回る分野があるとアウトです。
前述の通り、ガバナンス、CSR、IRに弱かったので入念に対策しました。
ちなみに、IRの理論株価、目標株価の計算は、一次・二次ともに出題されました。
覚えれば確実に点数にできるのでやっておきましょう〜。
PRプランナー二次試験の時事問題対策
おそらくPRプランナー試験一連で一番ハードルが高く、リソースを割かれるのがここになると思います…(そのため、合否の分かれ目にもなりやすい様子)
時事問題対策は、「新聞ダイジェスト」が定番です。
…が、この新聞ダイジェスト、実は2017年5月から2018年1月まで休刊していました。
私が受験する時期ちょうど休刊してしまっていたので、その事実を知ったときは愕然としましたが(笑)、ないものはしょうがないので、これまたネットの時事問題対策系のページにお世話になっていました。
なお、PRプランナーの時事問題は、
(1) 社会、(2) 政治、(3) 経済、(4) 国際、(5) 生活、(6) 科学・医療、(7) 文化、(8) スポーツ
の8ジャンルからまんべんなく出題されます。
時事問題対策系サイトはサイトごとに取り扱い分野に偏りがあるので、数サイト眺めることをおすすめします。
※私が受験した2017年8月期は、ちょうど対象の期に欧米諸国の選挙・政権交代が重なっていたので国際分野で超苦労しました…
PRプランナー 三次試験対策
三次試験は、急に実践的になり、ニュースリリースと広報・PR計画の作成です。
対策のしようがあるの?と思うかもしれませんが、これも、採点のポイントが公式テキストに記載されていますので、テキストを一読するのをおすすめします。
また、試験時間は180分とかなりの長丁場ですが、時間足りません。
ニュースリリース30分、残りはすべて広報・PR計画に入れるくらいの配分でちょうどよいです。
広報・PR計画はマーケティング課題とコーポレート課題の2分野用意されていますが、ここの選択をすばやくしましょう。
私は実業務がコーポレート寄りなので迷いなくコーポレートを選びました。
コーポレート課題のほうがある程度型が決まっているのでやりやすい、という話も聞きます(マーケティングは施策が多岐に渡るので、書こうと思えばいくらでも書けてしまいまとめにくいらしい)
ニュースリリースのポイント
- かける時間は30分を目標に。
最大でも45分です。後の広報・PR計画ができなくなります。
- とにかくタイトルが大事
実務でも同じですが、毎日大量のニュースリリースが来るメディアに自社のリリースを読んでもらうためには、タイトルがポイントとなります。
最もニュース価値がある部分をいかに抽出し、メインタイトル・サブタイトルにまとめられるかが重要です。
このタイトルがずれているとニュースリリース問題は落とすと言われるくらいなので、しっかり対策を!
- お作法を守っていること
リリース日付、社名、宛名、タイトル、本文、図版、会社情報などがお作法通りに入っていることが基本となります。
広報・PR計画のポイント
- 2つの課題、どちらを選ぶかすぐ判断
迷っている時間はありません。マーケティング課題・コーポレート課題どちらにするかをすぐに判断しましょう。
- 全体構成を最初に作る
広報・PR計画にもお作法があるのでこれを守ります。
詳細は、二次・三次試験のテキストの「第3部 広報・PR実務に関する知識」や過去問題集の三次試験の出題例に記載がありますが、以下の流れを押さえる必要があります。回答ファイルにこれらの構成を作っておいてから作成するとよいです
与件の整理(現状分析/課題設定)
目標とターゲットの設定
目標実現のための戦略策定
具体的な施策案とスケジュール立案
予算検討
ところでいつ勉強したの?
そうなんです。いちばんのネックは勉強時間の捻出。
小1と1歳を抱えての勉強はかなり厳しいものでした…
平日は仕事、お迎え後は寝かしつけまで怒涛なので、帰宅後はほぼ不可能。
私は睡眠時間が不足すると即体調に響くので、夜睡眠時間を削ることもできませんでした。
というわけで、以下の三点を実行しました。
- テキストの読み込みは移動中の時間を活用
(電車移動があるときは即テキスト取り出して読んでました) - 土日に、時間を決めて夫に子供たちをお願いし、集中して勉強する
- 早めに仕事を上がる、許されるなら半休を取るなど、平日に空き時間を無理やり作る
いかに時間を作るか、スキマ時間を活用するかがポイントです。
子供を二人とも夫に頼むのはちょっと…ということもあったので、私は上の子を連れて図書館に行くということもしました。(幸い、本が好きな子だったので、本を読んでいてくれました)
でもかなりギリギリ…いやホント綱渡りだったなと思います…
合格通知、認定証を受け取ったときは本当に感無量でした…
ちなみにPRプランナーの資格自体は役に立った?
結局PRプランナーの資格って役に立つの?資格のための資格じゃないの?
という疑問が出てくるかもしれません。
私も正直当初はそう思っていました。
が、実務をしながらPRプランナーの試験勉強をすると発見が多いです。
発見が多いというか、広報・PR業務に従事する上でこんなに自分には知識や基本的な心構えが不足していたのか、ということに気づかされます。
広報は自社のいいところを知ってもらうのが大切と思っていましたが、それは本当に一部のことでしかなく、「ステークホルダーと継続的に双方向コミュニケーションを取り、誠実に情報開示をしていくことで信頼関係を構築する」ということが重要だ、ということを理解できたように思います。
記者が取り上げてくれるのはなぜか?
広告はなぜ信頼できないと思うのか?メディアによる記事だとなぜ信頼性が高まるのか?
広報が伝えるべきことは自社の事業や商品のいいところだけではない、自社が社会に対してどういう貢献をしているかを伝えなければならない、
いろいろなことが改めて腑に落ち、より業務を進めやすくなったと思います。
広報は決まった正解がないので悩むことも多いですが、相談先が一つ増えたような気持ちにもなっています。
駆け足・長文でしたがざっとこんな感じです!
久々にものすごく頑張った経験でした笑
ご質問などありましたらコメント欄などに遠慮なく記載くださいね。