IT企業広報として働く二児の母

IT企業の事業広報として働くアラフォー会社員。単角子宮による切迫流産・切迫早産を乗り越え、無事二児の母となりました。単角子宮での妊娠・切迫流産や切迫早産・帝王切開の経験、育児と仕事の両立、読んだ本などいろいろ書いていきます。

二人目帝王切開レポ(1)帝王切開前日と当日。二人目は特に後陣痛が激痛でした

少し間が空いてしまいましたが、出産レポを少しずつ書いていこうと思います。

二人目の出産は、一人目が逆子で帝王切開だったため、予定帝王切開でした。

予定帝王切開の様子はどんな感じなのか?ということで、前日の入院から当日夜までの様子をまとめてみました。
※ちなみに、単角子宮という子宮奇形を持っていることもあり、大学病院で出産しました。

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帝王切開前日

入院

13:00、入院。感染防止のため、産科病棟には小学生以下の子供は身内でも入れないので*1、5歳の娘とは産科病棟入口の来客用ロビーでお別れ。ハグしてほっぺにキスして別れる。夫に荷物を持ってもらい、大部屋へ。6人部屋だったのだけど、入口近く・トイレ直近のスペースでラッキー!帝王切開後は歩くのも一苦労なのでトイレから近いのはうれしい

夫、荷物を運んでくるとアッサリ娘とともに帰っていく。ま、まあそうですよね…

 

帝王切開や入院スケジュールの説明

NSTを受けながら、看護婦さんに、帝王切開の説明、今後の入院のスケジュールの説明を受ける。今回の入院は反復帝王切開なので前回より1日長く、8日間の予定
手術前日の今日は21:00から絶飲食とのこと。絶飲食は、手術翌日の朝に腸が動いているのを確認できるまで。なのでまるまる一日半くらい水も飲めなくなる
この絶飲食は、術中に吐いて窒息するのを防ぐためと、術後は腸が動いているのを確認できないと腸閉塞の可能性があるかららしい。前回はこの絶飲食(特に術後)がきつかったので少し憂鬱。

 

術前の諸々、NST、剃毛など

説明後NSTが終わり、赤ちゃんはとても元気とのことで一安心。

 

前回はエコーで赤ちゃんの様子を確認してもらったのだけど、おそらく逆子だったからのようで(ひっくり返っていたら帝王切開の必要がないため)、今回は二回目の帝王切開なので何があっても帝王切開ということで、どうやらエコーはない様子。

 

16:00過ぎ、剃毛。いよいよ本格的に帝王切開が迫ってきた感がある!


本来は、前日にはさらに麻酔科医の説明があるのだけれど、今回は入院日が日曜なので前々回の外来で説明済み。

前回は夫が面会時間いっぱい付き添ってくれていたのだけれど、今回は一人なのでとても暇…。手持ち無沙汰。

 

暇になる。夕食、シャワー、就寝…

18:00、夕食。大学病院なので、ザ・病院食。白ご飯とおかずがどちらも申し訳ないけどイマイチで、夫にふりかけを持ってきてもらおうと心に誓う。

 

20:30、術前最後のシャワー。これから数日入れないので心置きなく入る。さっぱり。

 

21:00、シャワーを浴び終え、自販機で買ったお茶を飲んでいると、看護婦さんが回ってきて、絶飲食開始のお知らせ。ちょうどお茶を飲んでいたのでなんだか気まずい!急ぎながらも味わって飲み終える。

 

消灯後も気持ちが高ぶってしまい、なんとなく眠れずに過ごす。

 

帝王切開当日

緊張で明け方に目が覚める。眠れない…!

 

いよいよ手術準備。着替えから 

6:30、看護師さんから、7時くらいから準備を始めるので手術着に着替えるよう指示あり。起床し、手術着に着替え、弾性ストッキングを履く。

 

NST、検温など 

7:00、看護師さんが来る。検温、血圧測定。NST実施。
NSTは30分程度実施していたが、途中で心拍が落ちた?らしく*2、NSTを延長。ちょっと不安に。

 

7:30、夫到着。

 

手術室へ向かう 

8:00、病室を車椅子で出る。ここから入院病棟にある手術室まで移動する。
産科入口のロビーで娘と対面。娘と再びハグしあい、赤ちゃん産んでくるね、また後でね、と伝えて手術室へ。そして手術室の手前で夫ともお別れ。前回はもっと、「がんばってこいよ!」的な空気だったけど、今回は「じゃ」って感じで拍子抜け。まあ二人目はこんなもんです…。

 

入院棟の手術室は大混雑だった。病院内のあらゆる手術が8時に始まるようで、老若男女、いろんな人たちが同じ手術着を着て、看護師さんから術前の問診を受けている。なんかものすごい効率化感というか工業化感というか。私も本人確認やアレルギー確認の問診を受ける。

 

問診が終わった頃、ずっと外来でお世話になっていた主治医の先生が現れる。今回は執刀医も主治医の先生。ここの産科は基本的に主治医が執刀医らしいんだけど、前回は緊急帝王切開で主治医の先生は間に合わず当直の先生に切ってもらったので、こういうのもとても新鮮。

 

手術台に登る 

そして歩いて手術台に向かい、自力で手術台に登る。前回は逆子で破水だったのでストレッチャーから「せーの!!」で移動され、いかにもな緊迫感を味わったので、自力で手術台に登る少しマヌケな感じにこれまた拍子抜けする。いやまあいいんだけど。

 

その後、テキパキといろいろな装置や管をつけられる。
まずは点滴のルート確保。管が太いらしく、局所麻酔の注射後にルート挿入。術中ずっと血管が痛くて気になった。術後は他の痛みが襲ってきたのでいつの間にか慣れてしまったけど…。そして血圧計、酸素飽和度モニタ、心電図モニタ装着。

 

腰椎麻酔、腰に刺さる…!

そして恐怖の腰椎麻酔。背骨に針を刺されるというのが相変わらず怖すぎる!!横向いて、海老みたいに丸くなって〜、と言われて観念して丸まる。お腹が大きいので思うように丸まれない…。緊張のうちに針を刺される。針の痛みがチクチクすると訴えたら、それはちゃんと入ってないと言われ、再度刺される。もういや、助けてー。早くも逃げたい。2回目は鈍痛、今度はしっかり入った様子。
少しずつ感覚がなくなる。アルコール綿でお腹とデコルテを拭かれて、冷感がなくなれば効いてきたということらしい。すぐに尾てい骨から足の先まで痺れてきて、いつのまにか感覚がなくなり動かせなくなる。
その後、導尿のカテーテル挿入と内診。痛みがなくなってからの処置でありがたい。

 

帝王切開の腰椎麻酔と痛みについて

麻酔科の先生が詳しく説明してくれるタイプで、いろいろ教えてくれる。
腰椎麻酔は傷の痛みには効くが後陣痛のような子宮収縮にはあまり効かないこと(そのため、後陣痛がつらければすぐに鎮痛剤を点滴で追加してもらうようにとも言われた)
点滴で様々な薬剤を入れているので副作用で感覚的に呼吸がしにくく感じるかもしれないが、基本的に呼吸の神経に腰椎麻酔は影響していないということ。
心配であれば、手指を動かせれば呼吸の神経が生きているという意味なので、大丈夫、とのこと。

 

手術開始 

そしてついに手術開始。
「8時何分、反復帝王切開術始めます、予定時間は90分…」
おー始まった。それっぽい。ドキドキ。

 

麻酔のおかげで痛みや熱感、冷感はまったくないものの、体を押されたり引っ張られたりというのだけは感じる。「お腹の皮が伸びる…!」というどうでもいいことばかり考える。

 

そして、こう言っちゃアレなんだけれど、術中はとても…暇。
意識ははっきりしているものの、お腹がもぞもぞしているばかりで進捗は全くわからないし、まさか周りに話しかけるわけにもいかず、目を閉じてひたすら時が過ぎるのを待つ。朝一だしまだ緊張が続いているので眠くもならない。
途中、あっ、膀胱が…とか*3、そこ触らないでいいよ、とか不安なワードが聞こえてくるものの、口出すわけにもいかずドキドキしながらスルー。


点滴で血管が痛いなーと思ったり、あまりにもやることも考えることもないので、唐突に、AKBのヘビーローテーションを何回歌ったら終わるかしらとか考える*4

 

生まれます! 

そうして長い長い時間が過ぎた頃(実際は1時間程度だったよう)、あるタイミングで、それまで聞こえてこなかった、こぽこぽという泡が弾けるような音がする。
あれ?と思っていると、定期的に、気分は悪くないか、痛いところはないかと声をかけてくれていた麻酔科医の先生が、
「もうすぐ赤ちゃん出ますよ」
と教えてくれる。それから間もなく、 ギャアァァと小さな声が!
続いて、アギャァ、ギャア、と小さな怪獣のような声が聞こえ、あ、産まれたんだ、となぜか涙がにじんできた。そして思わず、ああ!と歓声をあげてしまう。

 

8:50、3,400g超えの男子を無事出産!

 

息子はずっとギャアギャアと小さい怪獣の子供のような声で鳴き続けている。なんで外に出したんだよ!とでもいうような、文句を言い続けるような声で。

 

その後、歯医者の吸引器のパワフル版のような音がして何かを吸引され、何かを処理される。


また暇になる。お腹の中をぐいぐいなんかされているのだけわかる。

 

赤ちゃんが取り出された後、一旦顔の近くに連れてきてもらえるはずなのだけれど、赤ちゃんがなかなか来ない。待つ時間が長く感じられる。

 

対面!

しばらくして、「元気な男の子ですよ〜〜」と、ようやく息子が連れてこられた。手術室に持ち込んであったメガネをかけてもらい、息子をまじまじと見てみる。

 

娘が生まれた時の顔にそっくり。あーまた夫似だな、と思うが*5とにかくかわいい。めちゃくちゃかわいい。そして羊水で濡れていたせいか、しっとりしていてあたたかい。ああ、かわいい〜、ちいさい〜。
ペッタリと頬にくっつけられた暖かい感触になんだかまた涙がにじんでくる。管だらけの左手を少しだけ伸ばして息子の頬と頭に触れ、そして頬にキスをし、しばしの別れ。
(このあと、夫の元に息子が運ばれ、対面した模様)

 

そしてお腹を縫ってもらう。相変わらず何をされているかわからないままお腹の中を触られたり引っ張られる感覚が続く。

 

単角子宮の確定診断

しばらくしてから手術の終了が告げられた。助手の先生から「双角子宮って言われてました?これまで生理は重かったですか?」と聞かれた。「副角ありの単角子宮か双角子宮って言われてました、生理は2日目だけ痛みで鎮痛剤を飲む程度でした」と伝えるとなるほどー、と言われる(以前の記事で書いた通り、帝王切開の結果、副角ありの単角子宮との所見だったので、生理の重さで副角に内膜があるかどうかを確かめたかったのだと思う)。

 

ストレッチャーからいっせーのーで!で病室のベッドに移動させられ、そのまま手術室とは別の処置スペースへ。オペ看の看護師さんと、産科の看護師さんの2名がついてくれ、術後の脈拍などの身体状態のチェック。鼻に酸素チューブをつけられる。かなりかゆくてじゃま…!!


看護師さんは二人とも二児の母で、この病院で出産したとのこと。女児育児の話で盛り上がったり、この病院のお祝い膳は洋食より和食のほうがおいしいという話になり、今回は和食を頼んでおいた私、心の中でガッツポーズ。

 

麻酔が切れ、地獄の痛み始まる…

そして11時半過ぎ、部屋に戻る頃からおへそあたりで感じていた痛みがどんどん強くなってきたことに気づく。看護師さんに聞いてみると、後陣痛ではないかとのこと。痛い。かなり痛い。生理痛の何倍もの痛みで下腹部がズンズンズンズンと痛む
先ほど麻酔科の先生に聞いた通り、後陣痛は麻酔が効かず痛み止めでないと治らないのでどうするかと看護師さんに聞かれ、我慢せずすぐに痛み止めを点滴に追加してもらう。
痛みが消えてくると急に眠気が来たので、ようやく少し眠った。

※二人帝王切開した経験から、とにかく鎮痛剤は我慢しないことがお勧めです!!!

 

初授乳 

昼過ぎくらいに息子が連れてこられ、添い乳で授乳。娘の時の記憶でやってはみるものの、まだお互い慣れないせいか息子はうまく吸い付けない様子。早くも乳首に血豆ができかける。

 

あまりに眠気と疲労感が強いので、一旦娘を新生児室で預かってもらうこととし、その後も痛み止めを追加してもらいながらうとうとしと眠りながら過ごす。

 

1時間ごとのバイタルチェック。そして痛い。いろいろ痛い。とにかく痛い。

一時間ごとに看護師さんが来て、バイタルのチェック、検温、点滴の入れ替えなどが行われる。子宮の戻り具合の確認のためお腹をグリグリと押されるのだけど*6、これがまた激痛!
そもそも収縮中の子宮が痛い上に、術後で腹筋が痛いのでお腹を押されるのが悶絶もの。
なんでそんなに強く押すの!!触ればふれるじゃん!!と叫びたくなるのを毎回こらえる。痛い。痛いよう。痛すぎる…。

 

傷の痛み、後陣痛、ガスでお腹が張る痛み…

夕方頃に麻酔が切れ、足が動くようになる。それとともに前回同様、痛みとの戦いが始まった。後陣痛は痛み止めでだいぶ収まってきたものの、ガスでお腹が張る痛みと、うっ血でかなり痛い!前回同様、お腹が大炎上という感じ。
そしてなぜか左の下腹部、骨盤あたりが痛む。子宮の戻り具合の確認をしてくれた看護師さんに聞いてみると、手術時にできた内出血かもしれません、とのこと。確かに青あざができた時の痛みに似てるかも。

 

かなり痛みには悩まされたものの、前回のように痛みで眠れないというほどではなく、点滴で追加されている痛み止めのおかげで何時間かはしっかり眠ることができた。

 

そして地味にうれしかったのは、仰向けで寝られるようになったこと。
妊娠後期以降、お腹が重いことと、仰向けだとお腹が張ってきてしまうことから今までできなかったことなので、うれしい。
痛みで寝返りが打てず、今度はしばらくの間仰向けでしか寝られないという事態になるのだけれど…

 

そんなことを噛み締めながら当日の夜は更けていった。

 

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※帝王切開翌日(入院3日目)の様子はこちらです

udonmotch.hateblo.jp

 

*1:新生児や妊産婦は免疫が低い上、小さい子供は集団生活でいろいろな感染症に潜伏感染してるリスクが高いからだそうです

*2:その場では言われなかったのですが、手術前に麻酔科医の人に言われました。ただ、産後に助産師さんに聞いたら、そんなことなかったよとのことなので実際どうだったかは不明なままです…

*3:術後検診で聞いたところ、前回の帝王切開で子宮と膀胱が癒着していたそうです

*4:特にAKBが好きなわけではないんですが、なんとなくその時、頭の中にアイウォンチュー、と流れてきたのでした

*5:帝王切開の話③(おねしょかと思ったら…!緊急帝王切開で真夜中に出産) - 単角子宮で二児の母参照

*6:お腹を押すと硬くなっている子宮が触れるので、どのくらいの大きさにまで戻ってきているかを触診できるのです