IT企業広報として働く二児の母

IT企業の事業広報として働くアラフォー会社員。単角子宮による切迫流産・切迫早産を乗り越え、無事二児の母となりました。単角子宮での妊娠・切迫流産や切迫早産・帝王切開の経験、育児と仕事の両立、読んだ本などいろいろ書いていきます。

「なるほどデザイン」、面白い!伝えたいことを伝えるための、デザインの「意味」

以前から気になっていた「なるほどデザイン」。

Kindleでダウンロードだけしてなかなか読めていなかったのですが、最近読んで、確かにこれはすごい!!名著!!と思いました。

デザインとは直接関係ない仕事をされている方でも、「伝えたいことを、ビジュアルを使ってより伝えやすくする方法」をいろいろ勉強できるので、資料作成などの参考になるのではと思います。

この「なるほどデザイン」の話と、仕事*1で常々思っていた「デザインの意味」の話を。

 

 

 

 

どう料理すればぱっと見で伝わるか?「なるほどデザイン」

「なるほどデザイン」は、デザインの基礎や考え方を、目で見て楽しめるようにまとめれた本です。そのコンセプト通り、ペラペラめくるだけでもけっこう楽しい。なんかオシャレ。

※紙面の一部が下記リンクから見られます

naruhodo-design.com

 

この本を読んでみて最初に思ったのは、

「これ、企画書やパワポの資料作る時とかに使えるな…」

ということでした。

 

この本では、

「誰に・何を・なぜ・どうやって伝えたいのかによって、デザインがどう違ってくるか」

「色やフォント、配置の仕方、形など、デザインのパーツパーツが相手に与える印象はそれぞれどのようなものか」

ということがわかりやすく、また目で見て分かるように書かれているのが特徴です。

 

「誰に」「何を」「どう」伝えたいかというのが明確であれば、その「伝えたいこと」をどう料理すれば、ビジュアルで(ぱっと見で)より伝わるものにできるかというヒントがいっぱいなのです。 

 

インフォグラフィックスやグラフの使い方(どういうデータを見せるときにどのグラフ形式がよいかなど)にも触れられているので、数字を資料化するときにぱっと一枚でどう見せようか、というテクニックの参考にもなります。

また、一つのモチーフに対して、「誰に」「何を」「どう」伝えたいか、の目的ごとにデザイン例が挙げられているので、「あー、こうするとこういうふうに伝わるんだ」という違いが直感的にわかりやすいです。

 

文章で書かないと伝わらないことももちろんあるけれど、ぱっと見た目で伝わるっていうこともすごく大事!

伝えたいことを、ビジュアルでわかりやすくストレートに伝えるのがデザインの力なんだな、ということが改めて分かりました。

 

デザインに直接携わらない方にも、オススメです!(2016/3/31までKindle限定価格になっています)

と、ここまでが「なるほどデザイン」の話です。以下はちょっと余談というか、デザインに関して考えたことをつらつらと。

 

デザインの「意味」。デザインには理由がある

私は、IT関連の会社で広報をしています。

業務の経験から、「いいデザインにはちゃんと意味や理由がある」ということをなんとなく感じていたのですが、今回、「なるほどデザイン」を読んで、ますますその思いを強くしました。

 

広報やプロモーションでは、印刷物やWebなど、企業やサービスを「知ってもらう」ためのものをいろいろ作るわけですが、その制作はやはり見せ方のプロであるデザイン会社の方々にお願いすることが多くなってきます。

 

その時、デザイナーさんにも、サービスや商品のコンセプトをしっかり聞いてくれ理解していただいた上で意味があるデザインをしてくれる方と、「なんとなくかっこよく見せる」という方といらっしゃいます。*2

 

案なり仕上げていただいたものなりを見た時、やはり、前者のほうが圧倒的に「強い」です。見た目、伝える力が。

「見て分かる」「ぱっと伝わってくる」というか。

 

案を複数いただくこともありますが、その中でもやはりコンセプトとのリンク、意味付けが強い案は抜きん出て見えます

 

説明を聞いても、そういうデザインにした理由が明確なので、「なるほどー」「そうきたかー」と納得させられます。ものすごく勉強になります。

 

デザイン会社にお願いするものは、いわゆるビジュアル的なデザイン性が高いものばかりではなくて、例えばリリース文書を印刷物にするとか記事広告など、ある一定のフォーマットやお作法に落としてもらうみたいな仕事をお願いすることもありますが、そういう時でも、「なぜそこで文章を改行するか」とかそういうことを考えてくださる方はやっぱり違います。

 

当たり前なんですが、プロってやっぱりプロだよな、ホントすごいなーと尊敬しきりです…。

  

広報は自社のことや自社の製品を知ってもらうためのコミュニケーション活動で、ちゃんと伝わる、ということがとても大事な仕事なので、そういうところからも勉強していこうと思っています。

 

 

*1:後半でも触れますが、IT関連の会社で広報やプロモーションをやっています

*2:もちろん、こちらの説明やコンセプトそのものがいまいちだったり、予算的な問題などこちらに課題がある場合もあると思うので、一概には言えません。むしろ「体裁さえ整えてもらえればOKです」という時もあります。ただ、そういう時以外は、「私たちもよくわかんないんですが、なんかいい感じにかっこよくしてください!」みたいなお願いはしないようにはしています。もの作る側としてそんなこと言われても困るのが分かりますし、最初のお願いが適当だと手戻り発生してお互いよくないですしね…